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オントロ Photoblog

カメラで描く日常と非日常

一条滝と佐々木小次郎 (福井旅行 6)


ある寺にて。滝と不動明王。小さいながら、滝がつくられている

滝には何らかのチカラが宿っているらしい。
1.水が落ちる音
2.見たときの印象の強さ
3.大きな滝になると、水が舞ってとても涼しい(マイナスイオン?)
これらの特徴は、滝がパワースポットとして畏敬されていることと、無関係ではないはずだ。たしかに滝を見ると、自然を身近に感じられる。また、滝は修行の場としても有名だ。滝に打たれて修行する人々のイメージは言わずもがな。

さて、一乗谷の朝倉氏遺跡から車で山道を数分走ると、「一乗滝」と呼ばれる滝がある。

高さは12メートルほど。
滝の周囲はやはり涼しい。いや、涼しいだけではなく気持ちがいい。周囲とは雰囲気が違って感じられる。ゴウゴウと轟音を立てて落ちる水の音に、しばし耳を傾ける。
実はこの滝、無名時代の佐々木小次郎が訪れており、この滝で、かの秘剣・燕返しをひらめいたというのだから滝のアビリティ付与能力をなめちゃいけない。

滝の近くには佐々木小次郎の像が鎮座している。佐々木さん、頭にトンボとまってますよ!

佐々木小次郎の名は、宮本武蔵に敗北した剣豪として広く知られているから、言うまでもないと思う。巌流島の決闘で、宮本武蔵は二時間遅刻して、朝日を背に船でやって来て、木刀で佐々木小次郎を叩き切った......

実はこれ、後世の創作*1という可能性が極めて高い。巌流島の決闘があったこと自体は複数の資料からほぼ明らかなのだが、その決闘内容については錯綜も甚だしい。そもそも武蔵の決闘相手が佐々木小次郎という名前だったかすら、怪しい。とにかく資料が足りないこと、そして今確認できる資料も信ぴょう性が怪しい*2ことから、ムサシもコジロウも謎に包まれた存在に過ぎないと見ている*3


宮本武蔵(一) (吉川英治歴史時代文庫)

宮本武蔵(一) (吉川英治歴史時代文庫)

*1:一説には吉川秀治による。新聞小説宮本武蔵』の大ヒットで広まった

*2:宮本武蔵自身が、決闘後に記憶を改ざんしてしまえば、それまでだ

*3:執筆にあたって、佐々木小次郎のwikipediaや、「自分自身の過去の記憶」などを参考にしました

一乗谷 (福井旅行 5)

一乗谷は、越前の戦国大名・朝倉氏の本拠。朝倉氏は家臣団をここに集住させていた。また応仁の乱以降、京都から逃れてきた知識人たちの受け皿のひとつとなった。
詳しい史料は、付近にある朝倉氏資料館に展示されている。

谷は織田信長の軍の侵攻により全て焼かれ、灰燼に帰した。

現在の谷の様子。蜻蛉が多く飛んでいる。

初代・朝倉孝景墓所。明治時代、地元有力者の寄付で整備された形跡がある。

朝倉義景館の跡。大規模な発掘調査が行われ、一乗谷の全容は少しだけ明るみに出た。

戦国時代当時の街並みが再現されたジオラマ。なんと住民まで再現されている。建物内では劇団員が当時の生活を伝える劇を上映。
歴史資源の有効活用である。信長が燃やしたかった歴史も、後世に至っては資源となるのだ。



甦る戦国城下町―一乗谷朝倉氏遺跡

甦る戦国城下町―一乗谷朝倉氏遺跡

越前大野・土井氏の遺産 (福井旅行 4)

越前大野城と石垣につぶされて伸びている人の図

越前大野城とその周辺

さて、越前大野の地に着いた。市街地中心部には大野城があり、周囲には武家屋敷や寺社町など、旧時代の建物が残る。3年前まで人が住んでおり、そこから市に寄贈され、修理復元、公開されている武家屋敷もあるほどだ。その屋敷は築100年を超えている。

越前大野市の主要観光地と、それらを結ぶバスが2日間500円で利用できるチケットがあるので、それを利用すると安く観光できます
(通常は、各地点ごとに入場料200円かかるが、いずれの場所でもこのチケットは購入可)

www.yuimachi-ono.jp

市街地中心部に水が湧いている!

旧時代、市井の生活用水として利用されてきた水が、いまだに湧いている。「御清水」といって、いちおう地下水なのだが、これが何と飲用可!!そしてまた美味い!!この水でジュースやビールや日本酒など作ればさぞかしいい出来になるんやろなァ...


コップを持ってこなかったので、右手にひしゃくを持ち、左手ですくって飲む。
「なんということだ......」数秒の間、無言で直立するほどの美味さ。宇宙を感じる。脳天から爪先までクリアになる。水は冷たく、その風味は絶佳にして自然界の真理を我が身に伝える。生の喜び。トランス状態。恍惚と形而下の甘美で危険な相互作用。ああ... (表現については少し誇張しています)


ぜひ行ってみてください

昼食は蕎麦。これも良い水でつくっているのか、とてもおいしい。福井は蕎麦の産地でもある。


大野人――結の故郷 越前おおの 人々に出会う旅 (COMMUNITY TRAVEL GUIDE)

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